毎日あたりまえのように使っているシャンプー剤ですが、あなたはどんな基準で、これらを選んでいますか。薬局やスーパーマーケットには、それこそたくさんのシャンプーやリンスが並んでいます。テレビのCMで見たもの、雑誌のヘアケア特集に載っていたもの、いろいろありますね。それを使えばそこに出ているモデルさんのような美しい髪になれるように思えたりもします。もちろんそういった情報は参考にはなるでしょう。しかし、それが実際に自分の髪質に合ったものなのかどうかは疑問です。
ここで少し、美容院で使われているシャンプーについてお話してみましょう。パーマをかける前には必ずシャンプーをします。シャンプーの目的はまず、汚れを落とすことですが、脂分をとるために必要なことでもあります。髪に余分な脂分かあるとパーマがかかりにくくなる場合があるためです。そのために、1回のシャンプーで汚れと脂分かよくとれるように、かなり脱脂効果が高い強アルカリ性のシャンプー剤を使う美容院が多いのです。
皮膚の細胞はケラチンというタンパク質でできています。このケラチンは、PH5.6~6.2という弱酸性で、外の刺激から皮膚を守る役目をしています。また、皮脂腺から分泌される皮脂は、常に皮膚に潤いを与えて乾燥を防ぐ働きをしています。頭皮にも同じことがいえるのです。強いアルカリ性のシャンプー剤で髪を洗うということは、頭皮を保護する皮脂の膜も同時に洗い流してしまうということになるのです。美容院でするシャンプーがこんな状況ですから、私たちが毎日自宅でするための市販のシャンプーにいたっては、事態はさらに深刻になってきます。
シャンプーやリンスを選ぶときに最も重要なことは、自分の髪質に合っているかどうかということです。市販されているシャンプーの表示は「普通の髪用」「ダメージヘア用」「ストレートヘア用」などという判断基準はあるものの、「脂性の髪用」とか「乾性の髪用」
といった基準で判断できるものが、残念ながらほとんどありません。髪質や頭皮には乾性と脂性があり、そのレベルも個人個人で微妙に違います。また、職業など個人の環境によっても、髪の汚れ方には違いが出てくるはずです。もし髪質に合わないシャンプーを使っているとしたら、いったいどのような結果になるでしょうか。通常、頭皮は弱酸性の皮脂膜によって覆われてます。乾性タイプの人はこの皮脂膜がもともと薄いため、脱脂力の強いシャンプーを使ったとすると、皮脂膜は必要以上に流されてしまいます。その結果、髪も頭皮も脱脂状態となって、髪がパサパサになったり、フケが出たり、湿疹ができたり、といったトラブルを起こすのです。
もうひとつ気をつけたいのはシャンプーの香り。シャンプーの香りは、どんなに清潔そうなよい香りでも、これは間違いなく化学製品のにおいです。自然の香りというのはいずれ消えてしまうものですから、数時間前のシャンプーの香りがずっと髪に残っているということは、人工的な香料がたっぷりと含まれている証拠といえます。香りが長続きすればするほど、髪に悪影響を及ぼしていると覚えておいてよいでしょう。
また、ほとんどのシャンプーには、乳化剤として「界面活性剤」が含まれています。石油から合成された界面活性剤は、その一滴でゴキブリを殺せるほど強い脱脂作用があることで知られ、シャンプーに限らずすべての洗剤に使われています。本来は混じり合うことのない水と油を乳化させてしまうほどですから、その威力は相当なものでしょう。頭皮に残された皮脂を根こそぎ溶かして、すさまじい浸透力で皮膚から体内に入ってくるというわけです。つまり、それほどの毒性をもった合成洗剤で髪を洗っているということなのです。
シャンプーとリンスが一体になったリンスインシャンプーという製品もありますが、これはどうなのでしょうか。このシャンプー・リンス一体型にはシリコンやポリマーという化学物質が入っています。髪の毛にプラスチック加工を施すと考えれば、わかりやすいで
しょう。汚れを落としながら髪のケアができるというのは、このトリックにほかならないのです。このようなリンスインシャンプーを長期間使用し続けていると、髪がベタッとしたり、逆にパサパサになってしまったりします。
美容院で強力なシャンプー剤を使うのは、パーマの前にこうしたシャンプー・リンスをしっかり落とす必要があるからなのかもしれません。いずれにしても、髪や頭皮にとっては毎日が苛酷な状況であることは確かなようです。